オセロは二人で遊べるボードゲームの定番とも言え、子供の頃に遊んだことのある人もきっと多いかと思います。白と黒の石を使い、最終的に盤上の石の数が多い方が勝ちとなるシンプルなルールで、子供から大人まで幅広い年齢層が一緒に楽しむことができます。
そんなオセロはシンプルながらも非常に奥が深く、しっかりとした戦略を立てないと勝つことができず、運の要素がなく実力差が顕著に表れるゲームでもあります。
そこで今回は、オセロの必勝法を初心者でも理解できるように分かりやすく、置いてはいけない場所や攻め方などを解説していきます。
オセロに必勝法はあるのか
オセロには、「これさえすれば必ず勝てる」という意味での必勝法はまだ証明されていません。しかし、「最低限引き分けに持ち込むための手順」や「勝率を極限まで高めるためのセオリー(定石)」は確立されています。
これは、2000年代以降にコンピューターによる解析を行った結果、先手(黒)が最善手を打ち続けた場合に最終的に引き分けになる(全64マス中32対32)手順が存在することが確認されているためです。
そもそもオセロは、囲碁や将棋のように全ての手を事前に解析することが可能な「有限確定完全情報ゲーム」で、実力差がはっきりと表れるゲームです。
これらの手順や決まり事を守ることで、オセロとリバーシの違いすら知らなかった初心者でも割とすぐに中上級者とも良い勝負ができるようになるかもしれません。
勝率を上げるためのオセロの必勝法を紹介
それでは、勝率を少しでも高くするために覚えておきたいオセロの必勝法を詳しく解説していきます。これらはコンピューター解析の結果やプロ同士の対局から確立された重要な定石で、実践における事実上の必勝法とも言えるものなので是非覚えましょう。
角(四隅)の重要性
これはオセロで遊んだことのある人ならば聞いたことがあるかもしれませんが、角(四隅)を確保することが非常に重要になってきます。この角を取れるかどうかが勝敗に直結するといっても過言ではありません。
角は一度取ってしまえば絶対に裏返ることはなく、辺(盤面の端のマス)も攻めやすくなり終盤の展開を有利にすることにもつながります。そのため、角を積極的に狙ったり、あるいは角を取られないように気をつけることを意識するだけでも負けにくくなることでしょう。
しかし、角の重要性は最も基本的な要素という事もあり、相手も意識して取りに来るという事は忘れてはいけません。
序盤は少なく返すことを意識
オセロを始めたばかりの初心者は、ゲームの序盤・中盤で可能な限り多くの石をひっくり返そうとしてしまう傾向にありますが、実はそれが負けてしまう要因の一つでもあります。
相手の石を一気にたくさん裏返すと、目に見えて自分の石が増えて勝っているように見えてしまいますが、序盤・中盤における石の多さは勝敗にほとんど関係せず、逆に石が少ないプレイヤーの方がゲームをコントロールしやすい状況にあるとさえ言われています。
そのため序盤は、あえて少なく裏返しながら盤上をコントロールし、終盤になってから一気に相手の石を大量に裏返して勝負を決める戦法が有効になるでしょう。
終盤は先のことを考える
将棋やチェスのプロは、数手から数十手先のことまで考えて最善の手を探すと言われています。オセロにおいてもこれは同様で、一手でも相手より先を考えることで優位に立つことができます。ですが、最初から常に先のことを読み続けるのは非常に負担がかかり、慣れないうちは余計に混乱してミスをしてしまう危険性も出てきてしまいます。
そのため、最初のうちはゲームの終盤になってから一手二手先までのことを考えることから始めましょう。これを意識するだけでも大きく勝率に差が出てきます。そして慣れてきたらさらに先のことまで考えるように練習を重ねましょう。
【中級者】定石を学ぶ
オセロにおける「定石」とは、古くから研究されてきた”ある程度決まった打ち方(パターン)”で、これには複数の種類が存在しており、とくに有名な定石には以下のようなものがあります。
- 虎定石(とらじょうせき):最も基本的な定石で初心者におすすめ
- 牛定石(うしじょうせき):やや攻撃的な定石で中盤以降の展開力が求められる
- 兎定石(うさぎじょうせき):虎定石の派生版。中盤で柔軟な対応がしやすい
- 馬定石(うまじょうせき):兎定石の変化版。角が狙いやすい
初心者は「虎」や「兎」などから覚え始め、慣れてきたら他の派生形に挑戦していくことをおすすめします。相手の定石を崩すために、あえてマイナーな定石を使うなども有効です。
また、定石を丸暗記するのではなく、なぜその手が良いのかを理解しましょう。
【上級者】オセロ理論を理解する
ある程度オセロが打てるようになって「もっと強くなりたい」と思うのであれば、オセロの理論を学習する必要があります。
例えば、「開放度理論」というものは自分の打った石の周りにある空白マスの数をコントロールすることにより、中盤から終盤にかけて優位に立つための理論です。他には「偶数理論」というものもあり、こちらは空白のマスが偶数個あるエリアは先に打った方が有利になるという理論です。
これらの理論を学習することにより高度な戦略を立てることができるようになるため、上級者には必須のスキルともいえます。
置いてはいけない場所ってどこ?
定石や理論などを覚えることによって勝率を高めることができると解説してきましたが、覚えて実践で活用できるようになるまでには練習が必要です。そこで、まず初心者が覚えるべき「置いてはいけない場所」をご紹介します。
必勝法の最初で解説した通り、「角(隅)」を取った方がほぼ勝てます。そのため、自分は角の隣には石を置いてはいけません。さらに置いてはいけない場所として、角の斜め内側が挙げられ、これらの場所に石を置くことは「角のマスは明け渡します」と言っているようなものだと思いましょう。
まとめ
二人で遊べるボードゲームの定番とも言えるオセロは、シンプルなルールながらも実力差がはっきりと表れる奥の深いゲームです。
「これさえやれば必ず勝てる」というオセロの必勝法は現在も証明されてはいませんが、「最低でも引き分けに持ち込む」や「限界まで勝率を上げる」方法は確立されています。
まず初心者は「角」の重要性を理解し、徐々に定石や理論を覚えて実力を上げていきましょう。








