皆さんはマルバツゲーム(三目並べ)を知っていますか?と聞いて知らないと答える人はあまりいないでしょう。紙とペン、教室の黒板、はたまた公園の砂地にマルバツゲームで遊んだあとを見ることもあり、令和になった今でも遊ばれているアナログゲームです。そんなマルバツゲームですが、必勝法が存在することはご存じですか?今回はそんなマルバツゲームの必勝法を、解説していきます。
マルバツゲームに必勝法はある?
マルバツゲームは、運ではなく設計のゲームです。そのため、ある程度「こうすれば勝てる」という必勝法があります。まずおさらいとして、マルバツゲームのルールを見てみましょう。3×3の9マスで先攻(〇)と後攻(×)で交互にマスを埋めていき、縦横斜めの一直線にマークが揃った方が勝ちとなります。当然相手としてはそれを阻止しようとしますし、マスが少ない関係上引き分けに終わることも多いですよね。
マルバツゲームは運ではない
実は、マルバツゲームは完全情報ゲームで、先手・後手ともに最善手を打ち続ければ必ず引き分けになるようになっています。しかし先ほども述べたように、このゲームには必勝法が存在しているのです。マルバツは、打つ前に勝敗の8割が決まります。その場のひらめきやラッキーではなく「どの形を作り、どの形を絶対に作らせないか」を事前に設計できた側が有利になるんですよ。もしじゃんけんやくじ引きのように、運によって勝敗が変わるなら、必勝法は存在しません。マルバツゲームは盤面を見れば、勝敗の理論が分かります。
マルバツゲームの必勝法
ここからは、マルバツゲームの必勝法の話になります。マルバツゲームをするには、先に始める「先攻」と後に始める「後攻」がありますが、この先攻と後攻のどちらになるかによって、動き方が変わってきます。解説に入る前に、わかりやすくする為それぞれのマスの事を以下のように呼ぶことにします。
| 角 | 辺 | 角 |
| 辺 | 中央 | 辺 |
| 角 | 辺 | 角 |
この呼び方をふまえて、マルバツゲーム必勝法の解説に入っていきましょう。
先攻側の必勝法
マルバツゲームにおける先攻側の必勝法は以下のような流れになります。
- まずは角を1つ埋める
- 後攻(×)が「辺」を埋めるのを確認する(この時点で勝ちが確定)
- 最初に埋めた角の縦もしくは横のラインの反対側を埋めてリーチの形をつくる
- すると後攻側は揃うのを阻止する様に埋める
- 「中央」を埋める、斜めのダブルリーチができるので先攻側の勝ちが確定する
1〜5の流れを図にするとこういう形になります。
| 〇 | ||
| × | 〇 | × |
| 〇 |
この図の様な形に持っていくことが先攻側の必勝法となります。
後攻が辺を取ったか確認しよう
注意する点は、必ず後攻側の初手が「辺」を埋めたか確認すること、中央や角を埋められた場合は無理に勝ちを目指さず引き分けを狙い、後攻側のミスを待つのが良いでしょう。後攻が初手で「辺」を取ったかどうかで、先攻が勝ちに行けるか(相手のミスを突けるか)が大きく変わるからです。後攻が初手で「辺」を取った場合、先攻は高確率で勝ちを狙えます。しかし、後攻が「角」を取った場合には、先攻が最善手を打っても引き分けになるでしょう。
後攻の選択肢を減らそう
先攻側は、早めにリーチを作ろうとするよりも後攻側の選択肢を物理的につぶしていくことで、有利な形に持ち込めます。相手が「どこを取っても不利」という状況を作り出し、ミスを誘発するのも必勝法の1つです。また、先攻はフォークを作りやすいので、あえて中央+角+もう一角を狙える配置を作り、相手に「フォークを作ろうとしている」と意識させないプレーも上級レベルでしょう。これにより、相手が防御ミスをする可能性がありますよ。
※フォーク…2つ以上のリーチを同時に作れる状態のこと。
2手目・3手目で判断しよう
先攻は、初手で必ず中央を取ります。そのあと、2手目・3手目で「勝てそうか」判断することができますよ。たとえば前述の通り、後攻が角ではなく辺を取った瞬間、先攻は勝てる方向に進んでいるということです。ここで不用意なミスをすると、せっかくの勝ち筋を逃してしまいます。「このまま行けば勝てる」という判断をしたら、その瞬間に引き分け用の安全パイを捨て、一気に勝ちに行きましょう。フォークを構築することに専念し、正確に相手を詰ませるのです。
後攻にも攻めさせる
このあと後攻の必勝法で解説をしますが、後攻が勝つためには「攻めより防御」という鉄則があります。つまり逆を言うと「後攻が防御に専念してしまう」と、先攻が勝てないのです。そのため、先攻は後攻に攻めてもらう必要があります。後攻が守りに入りきると引き分けになりますので、軽いリーチを作るなどして、後攻の優先順位を狂わせましょう。相手が「どれを止めるべきか」と迷えば、勝てるチャンスがやってくるでしょう。
後攻側の必勝法
一方で後攻側にはハッキリ言って必勝法というものはありません。なので勝ちを目指すのではなく、引き分けに持っていくのが後攻の動き方になります。以下が注意すべき点です。
- 先攻側の必勝法を頭に入れておくこと
- 初手は中央、もしくは角を埋めること
- 相手の動きをよく見ること
この3つが後攻側の動きになります、先攻側が有利なゲームなのでどうしても守りに徹さないといけません。
後攻側が勝つためには?
ここまで見て「後攻だと勝つのは無理じゃないか!」と思われた方もいるかもしれません。実際勝つのは難しいかもしれませんが、もし勝ち筋があるとすればそれは「先攻側が動揺してミスをした場合」でしょう。最初に言いましたがマルバツゲームは9マスしかありませんので、とれる行動のパターンも少ないのです。先攻側が必勝法を知っていてもそれを防がれた時、それ以降は引き分けに持っていくしかありません。そのため、ペースを乱された先攻側がミスをするのを待つのが後攻側の勝ち筋と言えます。あくまでも冷静に対処していきましょう。
先攻のミスを誘発する方法
マルバツゲームでは、先攻がミスをしない限り後攻に勝つすべはないというシビアなゲームです。では、後攻がいかにして専攻のミスを誘うことができるか見てみましょう。まずは先攻が中央を取ったら、必ず「角」を取りましょう。先攻が中央を取った後に辺を取ってしまうと、先攻にフォークを許し、理論的に負けが確定するからです。先攻が中央を取らなかった場合には、即「中央」を取ります。後攻が中央を取ることで一気に有利になりますよ。
後攻は攻めより防御!
後攻が勝つためには、攻めより防御を優先するのがマストです。後攻は基本的に、リーチ合戦に持ち込むと不利になります。あえてリーチを無視してでも、先攻にフォークを作らせないことが重要ですよ。自分の勝ち筋に走ってしまわず、先攻の勝ち筋を1つずつ潰していきましょう。先攻が2つの「角」を取ってしまうと危険なので、その前に必ず配置を崩してくださいね。思考戦により、先攻のミスを誘発するのが、後攻にとっての必勝法です。
マルバツゲームにおけるそれぞれのおさらい
それではマルバツゲームのそれぞれの動き方のおさらいです。
- 先攻、後攻どちらにおいても相手がどう動くか観察すること
- 先攻は必勝法を覚えておき後攻が「辺」を埋めたら即狙うこと
- 後攻は勝つのが難しいので良くて引き分けと割り切ってミスをしないこと
少なくともこれらに気を付けていれば、負けることはないでしょう。大事なのは、常に落ち着いて対処すること。冷静にマルバツゲームを楽しみましょう。
まとめ
今回はマルバツゲームの必勝法について紹介致しました。どちらにおいても「角」を埋めるのが有効でこの辺りはリバーシ(オセロ)とも似ていますね。しかしマルバツゲームは短期決戦でちょっとした戦略性や心理戦が気軽に楽しめます。皆さんも今回紹介した必勝法や負けない為の動き方を覚えて、学校や友達の間でマルバツゲームにおけるヒーローを目指しましょう!








